10月の読書メーター まとめ

10月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:529
ナイス数:262

武蔵野をよむ (岩波新書)武蔵野をよむ (岩波新書)感想
渋谷のNHK放送センターが建っているあたりはかつて監獄であった。その裏に住んでいた国木田独歩は散策を愛し、『武蔵野』というテキストを遺した。水車がまわり大根畑の広がる120年前の渋谷村。テキストの裏に周到に隠蔽されている、悲恋の相手に対する愛憎。独歩は自宅での独座とともに、渋谷村の雑木林や小道を歩きながらの思索を愛した。赤坂憲雄の筆は彼方此方へのび、小道の様に錯綜する。まとまった解はないが、断りがあるようにこれは試論であり武蔵野学の始まりの書である。読む者も独歩や赤坂と共に迷い道を楽しむのがよさそうだ。
読了日:10月28日 著者:赤坂 憲雄
ふたつの夏ふたつの夏感想
元夫婦の二人による、共作集であり短編集。その試みが成功してるかというと、うーん、どうかな。私は『釘』の谷川俊太郎パートが一番しっくりきました。この人は、あれを描かせると素晴らしいなということを再確認。
読了日:10月16日 著者:谷川 俊太郎,佐野 洋子
看取りケアの作法 (宅老所よりあいの仕事)看取りケアの作法 (宅老所よりあいの仕事)感想
宅老所よりあいの職員さんたちは、悩みながらも高齢者の死に寄り添い続ける。結婚しないで仕事一筋という生き方をしてきた方が、人生の終わりに激しく求める家族からの愛情。でも家族などいないのだ。結婚しなかったのだから。ケアスタッフとの関わり・それまでの友人知人との関わりは、家族同士の絆の代わりにはなりえない。では意味がないのか。一人で強く生きてきた人も、高齢になれば、認知症になれば他人の手を借りざるをえない。それは屈辱か。そんなことはない。自立支援という言葉が飛び交う今、読み返される価値のある5人の逝きかた。
読了日:10月14日 著者:村瀬 孝生

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