中井久夫ー『いじめのある世界に生きる君たちへ』

かつて書かれた『いじめの政治学』を「子ども向け訳」したもの。元のエッセイ同様、いじめのプロセスを読みやすい文章で、丁寧に描いています。著者自身の戦時中のいじめられ体験も語られます。いじめの生じるプロセスをいじめられている子が知ることで、自分が悪いわけではないと気がつくことができる、そのことの重要性が強調されています。この本が多くの「読書好きの小学校高学年」の子に届きますよう。周囲の子どもも大人も全員が敵だと絶望している子にとって、本だけが生きる支えになることもあるのですから。

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